7日、福島第一原発の浄化装置から放射性物質を含む汚染水が漏れた問題で、東京電力では8日夕方から汚染水がしみ込んだ恐れのある土壌の回収を進めています。

福島第一原発で7日午前9時前、汚染水の浄化装置で、建物の外壁の排気口から水が漏れているのを作業員が確認しました。漏れた水は、放射性物質のセシウムとストロンチウムを含む汚染水でその量は5.5トン、放射性物質の総量は220億ベクレルと推計されています。

水漏れが確認された現場(提供・東京電力)

排気口の周辺などでは一時放射線量の数値が上昇しましたが、通常の数値に戻っています。東京電力では、これまでに外部への影響は確認されていないとしています。

当時は、浄化装置の洗浄作業が行われていましたが、本来、作業員が手動で閉じなければなけない16か所の弁のうち10か所が開いたままだったため、およそ40分にわたって汚染水が漏れ出た可能性があるということです。

東京電力では、残っていた水のふき取りを終えましたが、大半は周辺の土壌に染み込んだおそれがあり、8日夕方から土壌の回収作業を始めています。