原発処理水の海洋放出で岩手県産アワビの価格が下落したとして、岩手県漁連が東京電力に損害賠償を求めて交渉を行っていることが分かりました。

これは6日岩手県庁で開かれた県の原発放射線影響対策本部員会議で報告されたものです。
それによりますと、事前入札で取り引きされるアワビの価格について、去年11月の漁獲分が前の年より率にしておよそ30%下落し10キロあたり9万6593円。12月分が40%あまり低下して7万6061円になりました。
県漁連が買い受け人に原因を聞き取りしたところ、中国の輸入停止措置が影響しているということのため、去年11月末に東京電力へ損害賠償を求める交渉に入ったということです。
請求の内容は個人で取り引きしている漁業者分を除いたものとしていて、1月までに数回の交渉を重ねているということです。
県は被害の実態に即して迅速かつ確実に賠償が行われるよう国や東京電力へ働きかける方針です。