漫画雑誌「週刊少年ジャンプ」に連載中の漫画を、発売日前にインターネット上で違法に公開したとして、著作権法違反の疑いで外国籍の男2人が逮捕されました。

警察によりますと、2人は去年3月、集英社が発行する「週刊少年ジャンプ」で連載中の漫画の画像データを、発売の5日前にインターネットに上げ、不特定多数の人が見られる状態にし、また先月には、発売日前の漫画を携帯電話で撮影して複製し、漫画家の著作権を侵害した疑いが持たれています。

容疑者たちの会社では、「週刊少年ジャンプ」や「週刊少年マガジン」を発売日前に都内の店舗で入手し、画像データを複数の海外向けサイトに載せていたとみられています。

なぜ発売日より前に入手できた?

沖村考祐アナウンサー:発売日の前に雑誌の内容が違法にアップロードされることを「早バレ」というそうですが、今回の件について集英社のコメントです。

集英社(一部抜粋):今回の容疑者逮捕は問題解決に向けた大きな前進と考えており「早バレ」ルートの解明が今後の被害抑止につながることを期待するものです。

週刊少年ジャンプの発売日は、正式には毎週月曜日です。なので、出版社としては、本来は全ての書店で月曜日に販売したいのですが、ジャンプの発行部数は115万部以上とされています。この量を一気に全国に配送するのは難しいですよね。

そういった「流通」の問題もあり、地域によっては早く入荷することもあるそうです。

ただ、今回の容疑者たちがどのように入手したのかは、現在も捜査中です。

後生川凜アナウンサー「早く入荷したらかといって、早く発売するのはダメですよね?」

その点について出版社は書店に対して「販売を委託している」立場のため、「正式な発売日に販売するよう要請はしているが、お願いしかできない」としています。

ちなみに、熊本県内では原則月曜日にしか入荷しないということです。

書店関係者の中には、「もし早く入荷されればすぐ店頭に並べるかも」という意見や「紳士協定ではあるが、守った方がいいと思う」といった意見がありました。