工事着工の先送りが決まったJR福島駅東口の再開発事業について、福島市の木幡市長は2日、市議会に対して資材の高騰などを理由に、建設予定複合ビルの規模を縮小する方針を伝えました。

伊藤大貴記者「再開発計画が進められているJR福島駅東口です。ただ依然として具体的な計画が固まっているわけではありません」

JR福島駅東口で進められている再開発計画。駅前周辺の建物を解体し、店舗やホテルなどが入る複合ビルを2026年度に完成させる計画です。現在は、ほとんどの建物が取り壊され現場を囲うフェンスのみが目立っています。

しかし、資材高騰などの影響で建設費は2割以上増加。今年度予定した着工は1年先送りとなり、完成も2027年度にずれ込む見通しです。

さらに、テナントとの交渉が難航するなど、進まない再開発計画に街の人は…。

大学生「こういうことは期限を決めて教えてほしい。あと2年待つとなったら何を楽しみに待てばいいのか」
70代女性「何が建つかよくわからない。イトーヨーカドーもなくなって不便」

こうしたなか、市と再開発組合は2日、市議会に対して、計画の見直しを伝えました。

木幡市長「分棟という形になりますが、できる限り一体的な運用を考えて、そして駅前の外とも合わせた事業案作りを進めていきたい。」

挙げられたのは、施設の分棟化、そして規模の縮小です。

市などは、これまで物価高騰を受けて資材のコストカットを検討してきましたが、従来の計画では事業の維持が難しいと判断。本来一体化する予定だった複合ビルを商業施設などが入る棟と公共施設などが入る棟に分けるほか、施設の規模を縮小することで建設費を削減するということです。

市では今後は施設の階数など具体的な規模や、催事を行うホールのあり方を検討していくことになります。