救命救急センターの医師から消防の救急隊員へのパワハラについて、鳥取県立中央病院が1日調査結果を明らかにし、6件のパワハラ、もしくはパワハラのおそれを認めた一方、12件はパワハラには当たらないと判定しました。


医師から救急隊員へのパワハラについては、県立中央病院の救命救急センターの医師が搬送中の救急救命処置の指示要請を拒否した問題に関連して浮上し、おととしから今年にかけての4人の医師の22件の事例について病院に調査依頼がありました。

病院が電話の録音やカメラ画像、聞き取りなどによって調べた結果4人のうち1人の医師についてパワハラに該当する事例が3件、パワハラのおそれがある事例が3件あったと判定しました。

具体的には「そんなことも助言を受けないと判断できないことが問題だ」と電話で発言したと指摘された事例は、実際には「それってぼくが助言しなきゃいけないことですか」という発言でしたが、高圧的な言い方だったことからハラスメントと判定しました。

また、一方的に電話を切られたと指摘された事例については、頻繁にそうしたことがあったとしてパワハラと判定しました。

一方で、指摘された発言が実際にはなかったなどの理由でパワハラに当たらないとされた事例が12件ありました。

鳥取県立中央病院をめぐっては、先月にも病院側が、1人の医師による救急隊員へのパワハラを認定しています。

病院側は消防局にお詫びするとともに指摘された発言が実際にはなかった事例もあったとして今後、消防との関係回復に努めたいと話しています。