プロ野球は10球団のキャンプが1日にスタート。6日にキャンプインを迎える西武は、キャンプまでの間、本拠地での自主練習期間となっている。能登半島地震から1か月のこの日、練習に参加していた育成の牧野翔矢捕手(22)が当時の様子を語った。

元日、父親の実家のある石川・能登町に車で帰省中に被災したという牧野。地震発生時の様子を「僕は車に乗ってたんですけど・・・1回目の警報で、そこまで揺れは感じなかったんですけど、2回目の揺れで、なんかすごい揺れを感じて」と振り返る。

「車中に閉じ込められました。7時間閉じ込められて。地元に帰るときに1本の道で、木も倒れてて、そこを通れない。でもお父さんの実家に行こうかなと思ったら、もう地面が割れて、車もあんまり通れない状況で」。それでもその後、両親と連絡がとれ、無事を確認した。

震災直後は断水に停電とライフラインがストップ。「水が通らないんで、風呂も入れず、もう歯磨きするときも、そこに水使わずに、お茶とかで、歯を磨いて」と被災地の現状を目の当たりにした。両親も車中泊を余儀なくされたが、現在は自宅に戻ることができているという。

2月1日で震災から1か月。「(両親に)連絡は毎日はしてないですけど、ちょっとしてますね。電気が通ったとか、水はまだだけど、そういう話はしますね」。被災地は今も、厳しい状況にある。

2018年に石川・遊学館高校からドラフト5位で西武に指名されたが、なかなかチャンスに恵まれず2022年のオフに育成契約となった牧野。「僕は野球っていう仕事で、本当に元気を与えるのが一番だと思うので、まずは支配下になって、出られるようにまずは頑張っていきたいなっていうふうに思います」とキャンプインに向けて気合を入れていた。