■天皇杯・皇后杯 全日本卓球選手権大会 女子シングルス5回戦(26日、東京体育館)

パリ五輪代表へ、5回戦に臨んだ伊藤美誠(23・スターツ)は昨年のインカレ女王、出澤杏佳(21・専修大)にゲームカウント4-3で勝利し、16強入りを決めた。

パリ五輪の女子シングルス代表枠は2つ。1枠は早田ひな(23・日本生命)がほぼ手中に収めており、残り1枠を3位の伊藤と2位の平野美宇(23・木下グループ)が争う。平野と伊藤の差は34.5ポイントあり、伊藤にとって負けられない戦いが続く。

第1ゲーム、伊藤はバックハンドでミスを連発し、出澤に3連続ポイントを許すなど、7-11で先取されてしまう。

第2ゲームに入っても伊藤は流れに乗れず、相手の強烈なスマッシュなどで先行を許す苦しい展開に本人の表情も晴れない。8-8の同点に追いつくが、ネットにかけるなどのミスが続き、3連続得点を許し8-11で、このゲームも落としてしまう。

ゲームカウント0-2で迎えた第3ゲーム、伊藤は、ようやく「らしさ」を取り戻す。強烈なバックハンドや、相手を左右に揺さぶってからのスマッシュなどで11-5と、ようやく1ゲームを取り返すと、伊藤の勢いは増し8連続得点で第4ゲームも奪い、ゲームカウントを2-2とする。

第5ゲームに入っても相手に主導権を与えず、得点を重ねる伊藤。ガッツポーズも出るようになり、11-6でこのゲームを奪う。しかし、第6ゲームを9-11で落とし、ゲームカウント3-3で迎えた運命の第7ゲーム、伊藤は、序盤に5連続得点を奪うなど、相手に殆ど得点を許さず圧倒。このゲームをものにした伊藤が、ゲームカウント4-3で勝利し、6回戦に駒を進めた。

4回戦でフルゲームの激戦を制して5回戦に進出した平野美宇(23、木下グループ)は、5回戦で森さくら(27・日本生命)にゲームカウント4-2で勝ち、こちらも16強入りを果たした。