■天皇杯・皇后杯 全日本卓球選手権大会 第5日(26日、東京体育館)

平野美宇(23、木下グループ)がこの日の4回戦から女子シングルスに登場。ジュニア準優勝の面手凛(16、岡山・山陽学園高)に対し、ゲームカウント4-3で勝利し5回戦(32強)進出を決めた。

第1ゲームを11-2で先取すると、第2ゲームは自身のミスもあり3-3となったが左右に揺さぶる攻撃で翻弄し連取した。第3ゲームはリズムをつかみ始めた相手に4-7とリードされると、鋭いコースへのフォアで反撃するなど連続ポイントで6-7。粘って9-9のタイに持ち込んだが、9-11でこのゲームを落とした。第4ゲームは拮抗した展開から連続ポイントで7-6、サービスエースも決まり11ー7で勝利に王手。

だが第5ゲームはペースをつかんだ面手に取られる。第6ゲームは7-7から連続ポイントを許し3-3のフルゲームに突入。最終ゲームは5-3とリードしてから、落ち着いて連続ポイントを奪い9-4。最後は相手のミスで勝利をつかみ、大接戦を制した安堵からかガッツポーズをみせた。

前日のダブルスの試合後では、「こんなに緊張する全日本はないと思うので、いい意味で楽しんで戦っていきたい」とシングルスに向けて率直な気持ちを語っていた。さらに「東京五輪後、2枠を目指してやってきた。リオ後に本気で五輪を目指すようになってからこれが集大成。ここまで2年間頑張ってきたからチャレンジ権がある。いい意味で楽しんでドキドキを味わいたい」と意気込んでいた。

パリ五輪のシングルス代表は女子2枠の内1つは早田がほぼ確実なものとしていて、残りの一枠を、ポイント上位2位・平野と3位・伊藤美誠で争っている。両者は決勝まで当たらない組み合わせだが、現在平野が34.5ポイント差とリードしており、決勝に進出すれば、ポイントランキングで2位を確定させることが出来る。

この日、伊藤美誠(23・スターツ)も4回戦で野村萌(22・デンソー)を相手に苦戦し、フルゲームの末4-3で薄氷の勝利をつかんでいた。