26日から全日本選手権女子シングルス4回戦以降の戦いが始まる。平野美宇(23、ひらの・みう)と伊藤美誠(23、いとう・みま)はシード選手のため4回戦から出場する。平野は「こんなに緊張する全日本はないと思うので、いい意味で楽しんで戦っていきたい」と心境を語った。
最後の五輪選考会対象大会 女子シングルス五輪代表枠は2つ
パリ五輪シングルス代表権は女子2枠の内1つは早田ひな(23、はやた・ひな)がほぼ確実なものとしている。残りの一枠を、ポイント上位2位・平野と3位・伊藤美誠(23、いとうみま)で争う。この全日本選手権がポイントの加算される最後の大会となり、女子シングルスの結果でパリ五輪シングルス代表権が与えられる2選手が決まる。
女子 パリ五輪選考ポイント上位5人
※上位2位がシングルス代表権獲得
(日本卓球協会12月11日発表)
1位 早田ひな 790.5点
2位 平野美宇 486点
3位 伊藤美誠 451.5点
4位 木原美悠 354点
5位 張本美和 330.5点
2024年 全日本卓球選手権付与ポイント
1位 120点
2位 100点
3位・4位 80点
ベスト8 50点
ベスト16 20点
ベスト32 10点
平野美宇は“決勝進出で代表権確定”
五輪選考会ランク2位の平野美宇と3位の伊藤美誠は34.5ポイント差となっている(日本卓球協会12月11日発表時点)。平野は決勝に進出すれば、ポイントランキングで2位を確定させることが出来る。東京五輪の選考では当時シングルス代表を決める基準となる世界ランク有効ポイントで、石川佳純に差をつけられ、東京五輪シングルスの代表権を逃し、悔し涙をのんだ。「東京五輪後、2枠を目指してやってきた。リオ後に本気で五輪を目指すようになってからこれが集大成。ここまで2年間頑張ってきたからチャレンジ権がある。いい意味で楽しんでドキドキを味わいたい」と初の女子シングルス代表権獲得の意欲を語った。
伊藤美誠はランク2位浮上へ「全て出し切って優勝する」
東京五輪では混合ダブルスで金(水谷隼とのペア)、団体で銀メダル、シングルスで銅メダルを獲得し、日本中を沸かせた伊藤美誠。パリ五輪へ向けては同じく黄金世代の早田ひなの世界舞台での台頭や選考大会のひとつ2023年11月全農CUP大阪大会でライバルとなる平野との直接対決で敗れるなど、選考会ランク3位に甘んじてきた。代表権へは平野と40ポイント以上の差をつけることが必須となる。全日本選手権では自身初めてシングルスのみにエントリーし、ランク浮上の前提条件ともいえる優勝をターゲットに臨む。大会に向けての会見では「今は本当に一番調子がいいので自分がよくここでここまで合わせれたなっていうふうに思いました」と自信をのぞかせた。選考会ポイントに関しては「特に意識とかはあんまりしてないかもしれないです。まずは自分のできることを全て出し切って優勝するっていうのが、一番自分にとっても自信になるし、一番目標にしているものです」と語り、一戦一戦への集中を強調。さらに「本当にいい状態で睡眠もいっぱいして、ご飯も食べて試合に臨みたいなって思います」とコンディションの充実も付け加えた。
女子シングルス決勝は28日、日曜日の大会最終日。幼少期からダブルスを組み、切磋琢磨してきた“みうみま”の二人から目が離せない。
全日本選手権 今後の日程
1/26(金) 男女シングルス4~6回戦
1/27(土) 男女シングルス準々決勝、男女ダブルス準決勝~決勝、混合ダブルス準々決勝~決勝
1/28(日) 男女シングルス準決勝~決勝
平野美宇(ひらの・みう)
2000年4月14日生 山梨県出身 大原学園高~日本生命(2018-)~木下グループ(2022-)
母が経営する卓球教室で競技に出逢い、幼少期より注目を集める。2017年全日本卓球優勝。東京五輪女子団体銀メダル。戦型は右シェーク攻撃型。
伊藤美誠(いとう・みま)
2000年10月21日生 静岡県出身 昇陽高校~スターツ
2016年リオ五輪団体銅メダル。2018、2019、2022年全日本卓球シングルス優勝。2021年東京五輪では混合ダブルスで金(水谷隼とのペア)、団体で銀メダル、シングルスで銅メダルを獲得。戦型は右シェーク攻撃型。














