新型コロナウイルスの急激な感染拡大を受けて政府は、7月前半の開始を予定していた「全国旅行支援」を延期すると発表しました。
夏の観光シーズンを前に宿泊業者からは落胆の声があがっています。

国の観光支援策”全国旅行支援”は、都道府県ごとに行っている「県民割」を全国に拡大するものです。
宿泊とクーポン合わせて1人1泊あたり最大で11,000円が補助され、7月前半から始める予定でした。
しかし政府は7月14日、新型コロナウイルスの感染者が急増している事を受けて「実施できる状況にない」として延期を発表しました。

石和温泉観光協会山下安廣会長:
延期になるということは非常に私ども残念でございます。

山梨県笛吹市石和町にある旅館では、8月は15日までの半月間に400件以上の予約が入っています。
コロナ前の8割程度という事ですが2021年のおよそ倍に増えています。
しかし、割引制度が延期になった事で、7月14日に早くもキャンセルの連絡があったという事です。

石和温泉観光協会山下安廣会長:
ちょっとキャンセルが出るのではないかと。かなりお盆の月は入ってきますので。これが3年も続いていますので、本当に底をつきました。我々はこれ以上我慢できない状態で追い詰められています。

一方、現在行われている山梨県と近隣8県の県民を対象に1人1泊最大7000円を補助する「やまなしグリーン・ゾーン宿泊割」については8月31日の宿泊分まで延長されます。