■メジャーリーグ アストロズ 1-7 エンゼルス(日本時間14日 エンゼル・スタジアム)

エンゼルス・大谷翔平(28)は本拠地のアストロズ戦に4月21日(日本時間)以来約3か月ぶりとなる“1番・投手”で先発出場。立ち上がりストレートのコントロールがつかず、1番J・アルトゥーベ(31)にはストレートを4球投げて3球がボールで四球を与えた。
するとすぐにシフトチェンジ。2番C・マコーミック(26)はスライダーで空振り三振、3番K・タッカー(25)はカーブで空振り三振、4番A・ブレイグマン(28)はスライダーでショートゴロ、3番・4番には13球投げてストレートはわずか1球のみ、イニング中に調子の悪い球は使わない組み立てで無失点に抑えた。

ストレートの調子を戻さないと他の変化球も生きてこない。2回、先頭打者の5番Y・グリエル(37)には一転、ストレート2球で2ストライクと追い込むと最後も160.4キロで空振り三振、ストレートの調子を調整していった。

すると2回裏、エンゼルスは1死一、三塁の場面で8番B・マーシュ(24)がセーフティースクイズで1点を先制した。1死一、二塁とチャンスは続き、第1打席は三振に倒れた大谷の第2打席、引っかけて内野ゴロに打ち取りたいアストロズバッテリーはチェンジアップを2球連続で投げカウント1−1、大谷は誘いに乗らず3球目のストレートをフルスイング。
ライト線への2点タイムリースリーベースで3対0と追加点、自らのバットで得点を挙げた。

3回表も無失点で抑えた大谷はベンチに戻るとキャッチャーのM・スタッシ(31)と会話、
入念に打ち合わせをした。
4回に入るといままで使ってなかったカットボールを多く投げ調子の上がらないストレートと使い分けた。しかし、1死二塁のピンチを背負うと5番・グリエルには調子の悪いストレートを弾き返され1点を奪われた。
5試合ぶりに自責がついた大谷だが慌てず続く6番J・Jマティエビッチ(26)はカーブで空振り三振、6番J・ペーニャ(24)はスライダーで空振り三振と追加点は許さなかった。

5回には調子が戻らないストレートを諦め、これまでなかった大胆配球を見せた。打者4人に対して16球を投げ15球がスライダーという珍しい組み立てを見せた。これでアストロズ打線は困惑、6回には3番・タッカーは131キロのカーブで見逃し三振を奪い、大谷は4試合連続の2桁奪三振を達成、更に5番・グリエルはスライダー、6番・マティエビッチ(26)もスライダーで三振を奪いマウンドで雄叫びを挙げた。
大谷は6回を投げ105球、被安打4 奪三振12 四死球2 失点1で中継ぎ陣にマウンドを譲った。
この勢いに中継ぎ陣も乗って3イニングを無失点に抑え勝利。大谷がチームの連敗を止めるのは5度目となった。
大谷は9勝目で1918年のベーブ・ルース以来104年ぶりの2桁勝利&2桁本塁打に王手をかけた。
打撃では4打数2安打2打点1四球で打率.258、次回“二刀流”は20日(日本時間)中5日でオールスターゲームとなった。