■19日、北島康介杯 東京アクアティクスセンター
2024年、競泳初戦となった北島康介杯。男子200mバタフライでは東京五輪・銀メダリストの本多灯(22、ほんだ・ともる)が1分53秒33の大会新記録で制し、パリ五輪イヤーの順調なスタートを切った。日本競泳陣のエースの自覚を含め、その手応えを語った。

Q.今日のレースについて
本多灯:

今日、朝あまり良い調子ではないのかなと思ったんですけど、でも、アップした感じは悪くなかったので多分アップ不足と、あとちょっと自分の中で力みがあったので予選はうまく動かなかったです。けれども、ちゃんとそこを反省生かして、決勝の舞台では自分が出来る事を出来たと思っている。ベストには届かなかったですし、52秒台と言っていたタイムにも届かなかったですけど、最後の50m以外は全部、力入れてたと思うので後は疲労抜いて体力をもう少しつければ、本番、いい状態で試合に臨めると思う。いいところも悪いところも全部ゲットできたかなと思ってます。

やってる事は間違っていない

Q.記録については
本多:

この種目(200mバタフライ)僕も4連覇って、それは言われて思い出したんですけど、ちゃんと毎年毎年ベストを出せているので大会新を更新できてるので、やっぱりやってることは間違ってないんじゃないかなというふうに思います。

Q.今後の改善点は
本多:

正直、1日の始まりという予選のところがもう少しうまく泳げていれば、多分決勝の臨み方も、もっとポジティブに臨めたと思います。なので朝の予選9時から早いっていうのはわかっていたのでそれの対処をもう少し自分の中では整理して行えば、良かったかなって思うのでそこは反省して、明日も朝一の400m個人メドレーがあるので、その反省を生かして体をどう動かすかっていうのをもう一度コーチ、トレーナー含めて話していきたいなと思ってます。

Q.明日以降の意気込みは
本多:

バタフライを泳いだ感じすごい軽く泳げてたと思うのでこんな感じを明日の400m個人メドレーでは出して、背泳ぎ、平泳ぎがまだ改善途中なんですけど、でもだいぶ(2023年末の)ジャパンオープンの時にうまく泳げてるところがあったのでそこの自信を持ちながら、そして最後の自由形で、ジャパンオープンの時はへばってしまったのでそこでもう一段階、ペースを上げるようにして、またいい記録を出して終わりたいと思ってます。最終日には100mバタフライもあるのでそこのスピードっていうところも今日、追えた感じだったと思うのでそこもイメージしながら力まないようにしたいと思います。

大好きな水泳でみんなを引っ張っていきたい

Q.日本競泳陣を引っ張る立場になる
本多:

はい私は喋るのはそんなに上手じゃないので、例えば、松元克央選手(26、まつもと・かつひろ、自由形・バタフライ)だったり入江陵介選手(33、いりえ・りょうすけ)だったり、そういう選手のように、何か発言して、引っ張っいく事はまだまだ成長段階だと思ってるので、僕が出来ることは結果を出して、泳ぎで見せることが僕の一番長所っていうか得意な所ではあると思うのでその泳ぎを生かして、明日の、明日以降のレースでもそうですし2月にドーハの世界選手権にも行けるのでそのときにもう一度ちゃんとやっていることはやってるよっていうことを示せればみんなもついてくると思う。なので、レース、泳ぎ、僕の大好きな水泳でみんなを引っ張っていきたいと思います。

金メダルを取ることが自分の夢

Q.パリ五輪ではどんな泳ぎを見せたいか
本多:

やっぱり金を取る泳ぎだと思ってます。それは僕の中で世界の中でもトップの泳ぎをすることが、金を取る道だと思っている。それにはまだまだやることはたくさんあるけども少しずつやる事は減ってているので、まだたくさんあるとはいえ、成長してる所もある。例えば(バタフライの)ドルフィンキックだったりとか、前半の突っ込みという所も少しずつ世界と肩を並べて来られていると思っているので、最後の50mの追い上げところが少し気になる所だと思うのですけどでも、そこでも練習をすれば必ず伸びるところだと思っているので、自分が信じていることと今やってることをぶらさずに、やっていけばいいんじゃないかなというふうに思っています。

Q.パリ五輪の目標は
本多:

パリではずっと言ってきた金メダルを取ることが自分の夢であり、目標なのでその目標を達成できるように頑張りたいと思っています。

今後の日本競泳陣スケジュール

2月11日(日)~世界選手権 @カタール
3月17日(日)~国際大会代表選手選考会 @東京アクアティクスセンター
       (※パリ五輪代表選手選考)
7月27日(土)~パリ五輪 競泳競技 @パリ ラ・デファンス・アリーナ

本多灯(ほんだ・ともる)

2001年12月31日生まれ、神奈川県横浜市出身、身長173cm、日本大学4年、イトマン東京所属
21年東京五輪200mバタフライの銀メダリスト。22年世界選手権では同種目銅メダル獲得。今年の代表活動では、U-22の男子リーダーに任命された。23年9月アジア大会杭州では4×200mリレーの銅メダルメンバー、400m個人メドレーで金、200mバタフライは大会新で金を獲得した。得意料理は今の所、“フレンチトースト”。趣味はアニメ鑑賞とガンプラ製作。

■北島康介杯
アテネ五輪・北京五輪の2大会連続で金メダルを獲得した北島康介(東京都水泳協会会長)の功績を称えるとともに、次世代選手の発掘と育成を目指して創設された大会。2015年に発足し、2019年大会からは国内初となる賞金制度が導入されている。2023年世界選手権とアジア大会の日本代表を招待選手として迎え、「パリオリンピック」とその代表選考会(3月)の前哨戦となる。2024年1月19日(金)〜21日(日)の日程で東京アクアティクスセンターにて開催。