日本初の月面着陸を目指す小型実証機「SLIM」が、あとおよそ8時間後に月に着陸する予定です。この歴史的瞬間を月面で撮影するという大役を日本の“おもちゃ開発”から生まれたロボットが担っています。
小型実証機「SLIM」が月に着陸するまでおよそ8時間。期待が高まる着陸の瞬間。その直前、月面までおよそ2メートルに迫ったところで、「SLIM」から球体状のロボットが放出される予定です。このロボットが月面に着陸した「SLIM」を撮影するのです。
大役を担うのが、こちら。月面探査ロボット=SORA-Qです。野球ボールと同じくらいの大きさの球体から変形して車輪が出る仕組みになっていて、これで月面を動きながら「SLIM」の着陸した姿を撮影します。
このSORA-Qに使われているのは、日本の“おもちゃ開発”の技術です。
球体から車輪を出し、形を変える仕組みには“変形ロボット”「トランスフォーマー」の技術が使われています。この他にも、月の表面にある「レゴリス」という細かい砂の上を走るため、車輪の動きには「ZOIDS」シリーズで人気を集めている組み立て式玩具の滑らかな関節の動きが使われているのです。
実はこのロボット、去年4月に民間初の月着陸に臨んだispaceの月着陸船にも搭載されていましたが、月着陸船が着陸に失敗し、月の探査に挑戦できずにいました。
JAXAの担当者は…。
JAXA宇宙探査イノベーションハブ 平野大地さん
「(失敗から)数か月経ってますけど、まだ悔しい思いは持ち続けていて、月を見るといつも『悔しいな』って。こうやってリトライできるチャンスがあるのは、非常に素晴らしいこと。今回はぜひ成功してほしい」
ロボットはほかにも、月面を走行したデータを周辺の写真とともに地球に送り、このデータはJAXAによる有人探査車=「月を走る車」の研究開発などに役立てられる予定です。
リベンジなるか。日本初の月面着陸は間もなくです!
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