能登半島地震による被害でインフラの復旧がいまだ進まないなか、岡山県井原市の運送会社が酪農家への給水支援を行いました。

「弊社の10トントラックで1万リットルの水を持っていって、

むこうの小さなタンクに移し替えるような、そんな作業です」


井原市の運送会社・共和運送では今月、トラックに液体用のタンクを積み込み、社長自ら被災地の給水支援に向かいました。

社長の長女の石井愛未さんです。

父親は阪神大震災や東日本大震災などさまざまな災害現場の給水支援に赴いているといい支援に同行したこともある愛未さん。

今回は、支援に向けた情報収集を担ったといいます。

(共和運送 石井愛未さん)「なかなか情報が取れなくて、現地の情報もわからないですし、いろいろ大変でした」

そんな時、災害時の支援活動をしている友人から寄せられたのが「被災地の酪農場で牛の飲む水が無く困っている」との情報でした。

(共和運送 石井愛未さん)「(父は)人だけではなくて動物にも水が必要なんだなっていうことを目の当たりにしたと言ってました」

トラックは断水している石川県内灘町の酪農場で、今月(1月)13日まで給水を行いました。

乳牛は1日におよそ100リットルの水を飲むうえ、搾乳機の洗浄にも大量の水が必要になります。

酪農家からの連絡を受けて現地の消防署も支援活動に協力してくれたといいます。

(共和運送 石井愛未さん)「水が飲めなかった牛が水を飲むときにもう取り合いのようにして水を飲んでいて、(父には)よかったなあっていう思いがあったと思います」

被災地では幅広く息の長い支援が求められています。