東京オリンピックで快進撃を見せたサッカー日本代表。ベスト4まで上りつめた、あれから3年…パリオリンピック世代の新エースとして浮上したのが、A代表でも主力で活躍する久保建英(22)と同い年のストライカー・細谷真大(ほそや・まお)。所属する柏レイソルでは昨シーズン14ゴールを決めた“点取り屋”だ。

優勝するためにはパリ世代がどれだけA代表に絡んでいけるか

2024年。ついにパリ五輪イヤーを迎え、悲願の五輪優勝を目指すサッカー日本代表。さらなる高みを目指すために、期待の新星は意欲を見せる。
細谷真大:
やっぱりオリンピック優勝するためにはパリ世代の人たちがどれだけA代表に絡んでいけるかだと思うので。

言葉通り実力が買われ、A代表に選出。アジアカップ初戦では先発出場を果たした。起用した森保一(55、もりやす・はじめ)代表監督も昨年の12月31日会見で細谷への期待を語った。

森保代表監督「アグレッシブにプレーしてほしい」

<森保一 日本代表監督>
彼は攻撃も守備もスイッチを入れられる選手なので貪欲にゴールに向かってアグレッシブにプレーしてほしいなと思います。

勝負の年に向け、年末にはオフを返上し母校で汗を流した“パリ世代・倒れないストライカー“まだ見ぬ境地へ日本代表を導く。

細谷:
やっぱりオリンピックってなると大舞台になってくるんで、FWとしても試される部分ではあると思うので、その中でもしっかり自分の中では結果を残したいですし、優勝に導けるFWになりたい。

ゴールを切り開く持ち味は「前への推進力」

細谷:
前への推進力(精神力)は特徴かなと思っています

パリ五輪期待の新星、持ち味はなんと言ってもタックルを受けても倒れない体の強さ。そして、そのままゴールへ向かい得点を量産してきた。その“倒れない強い体”は高校生の時から続けている上半身のウェイトトレーニングから生まれた。今では毎回70㎏以上のおもりを上げ、強靭な肉体を手に入れた。

上半身のウェイトトレーニングから生まれた“倒れない強い体”

この“倒れない強い体”はデータにも現れている。昨年、J1・リーグ戦を通して細谷の被ファウル数は23回。得点数上位の選手と比較しても、圧倒的に少ない。
【得点ランキング上位選手の被ファール数】
1位 アンデルソン・ロぺス (横浜FM) :34回
2位 大迫 勇也 (ヴィッセル神戸):67回
3位 キャスパー・ユンカー(名古屋グランパス):45回
4位 ディエゴ・オリヴェイラ (FC東京):53回
5位 鈴木優磨 (鹿島アントラーズ):69回

これはファウルになる当たりを受けても、倒れない証拠であり、そこからついた異名が“倒れない男”だ。細谷自身も、自身のプレースタイルについて語ってくれた。
細谷:
単純に倒れたらもったいないなというのが自分の中である。そこを耐えればチャンスというのがあったので…

パリ五輪の大舞台、屈強な外国人DFを前にしても高校時代から磨き続けた“倒れない強い体”がゴールへの道を切り開くだろう。

細谷 真大(ほそや・まお)

2001年9月14日生 茨城県出身 柏レイソルU18~柏レイソル
昨シーズン、所属の柏レイソルで14得点を挙げJリーグ優秀選手賞を受賞。2022年7月24日の中国戦でA代表デビュー。11月のワールドカップ・アジア2次予選第2戦シリア戦では途中出場から後半37分に代表初ゴールを挙げている。