野球殿堂博物館は18日、「2024年野球殿堂入り通知式」を開催し、プレーヤー表彰で元横浜、中日の谷繁元信氏(53)、メジャーリーグでも活躍した元広島・黒田博樹氏(48)の殿堂入りを発表した。さらに特別表彰としてセントラル・リーグで審判員を務めた故・谷村友一氏が殿堂入りを果たした。これで野球殿堂入りは218人となった。

プレーヤー表彰は現役を引退したプロ野球選手で引退後5年以上経過した人が対象で、その後15年間が選考対象。谷繁氏は2021年にプレーヤー表彰の候補となり、4回目での殿堂入り。黒田氏は2022年に候補となり3回目で殿堂入りした。今回、エキスパート表彰は該当者なしとなった。

谷繁氏は横浜・中日で27年間活躍。2015年までに放った27シーズン連続ホームランはプロ野球最多記録。2013年5月には史上44人目となる2000本安打を達成。通算試合出場は3021で、野村克也氏の歴代最多試合出場記録(3017試合)を塗り替えた。2014年、15年は選手兼監督。監督としては3年間で390試合171勝208敗11分、勝率.451の成績を残した。

黒田氏は1997年ドラフト2位で広島に入団。広島で11年間プレーし、FAでMLBに挑戦。ドジャースとヤンキースで活躍した。2014年12月にはMLBの高額オファーを断り、古巣・広島に復帰。2016年7月には日米通算200勝を達成。日本人投手として史上初となる先発勝利数のみで200勝をマークした。

谷村氏は1959年から91年の33年に渡りNPBに在籍。セントラル・リーグの審判員として歴代17位となる3026試合に出場。現役引退後は後進の育成にあたった。プロ野球審判員経験者の代表入りは8人目。

■谷繁元信
1970年12月21日生まれ、広島出身 右投右打
島根・江の川高(現・石見智翠館高)から1988年ドラフト1位で横浜大洋(現・DeNA
)に入団。98年にベストナインに選出され、ゴールデングラブ賞、最優秀バッテリー賞を受賞、チームの日本一に貢献した。2002年に中日移籍。2013年に2000本安打達成、2014年からは選手兼監督。2015年シーズン限りで現役を引退した。通算成績は3021試合8774打数2108安打、229本塁打、1040打点、打率.240。

■黒田博樹
1975年2月10日生まれ、大阪出身 右投右打 
大阪・上宮高から専修大を経て1996年ドラフト2位で広島に入団。2005年に15勝を挙げ最多勝のタイトルを獲得。同年にベストナイン、ゴールデングラブ賞を受賞した。翌年は13勝6敗、防御率1.85で最優秀防御率。2007年オフにメジャーリーグ・ドジャースに移籍した。ヤンキースに移籍した2012年には16勝(11敗)を挙げるなど、メジャー7年で79勝79敗、防御率3.45の記録を残した。2015年に広島に復帰、2016年に現役を引退した。NPB
通算は124勝105敗、防御率3.55。