岡山県総社市と広島県福山市を結ぶ井原鉄道がきょう(11日)開業25周年を迎えました。地域の貴重な移動手段として、西日本豪雨などさまざまな苦難を乗り越えての25周年です。

開業から25周年を迎えた井原鉄道の井原駅では、きょうから記念の鉄印や入場券セットなどの販売が始まりました。

1999年の1月11日に開業した井原鉄道は総社市と広島県福山市の41.7キロを結びこれまでのべ2600万人あまりが利用してきました。

(井原鉄道 鳥越肇 井原駅長)「鉄道を取り巻く環境も厳しい状況を迎えてきましたけれども、逆境こそチャンスと捉えまして、我々も地域の皆さんと一緒になって頑張ってまいりました」

開業からの1年で124万人の利用があったもののその後は計画の半分程度ときびしい経営が続いてきました。

2018年の西日本豪雨や翌年からの新型コロナの影響により2020年度の利用者は過去最低となる84万人まで減少しました。

現在は新型コロナの5類移行による利用者数の回復を見込んでいて、沿線外の利用者を呼び込もうとラッピング車両「戦国列車」の運行も行われています。

(井原鉄道 槙尾俊之社長)「いろんな話題づくりを通して少しでも沿線外からもこの井原線を利用してこの地域を訪れようという方が増えていただけるように努めているところです」

沿線の交通手段として存続するためにも、井原鉄道ではさらなる経営努力に努めたいとしています。