福島県本宮市では、今年最初の和牛の競りが行われ、子牛の価格は物価高などの影響で、去年より12万円下落しました。今後、能登半島地震の影響も懸念されています。

浦部智弘アナウンサー「和牛の初競りが始まりました。肥育農家の方が多く集まりどんどんと競り落としています。」

本宮市で行われた和牛の初競り。生後1年以内の子牛400頭あまりが競りにかけられ、県内外の農家が参加しました。

平均落札価格は、およそ54万円で、去年より12万円値を下げました。去年から続く物価高騰による値上がりで、国産牛の消費量が減ったのが影響しています。

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さらに、子牛を購入し、食肉用として育てる肥育農家にも、厳しい現状が続いています。県産牛肉の価格は震災後に比べると回復していますが、東京での取引価格は、全国平均と比べて1キロあたり250円程度安くなっていて、現在も風評被害が残っているといいます。

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また、元日に起きた能登半島地震で、北陸の5つの肥育農家がきょうの競りに参加できないなど、今後の影響が懸念されています。

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風評、物価高、地震、様々な問題が複雑に絡み合い、県内の畜産農家に影を落としています。