新春恒例の初競りが5日、東京の豊洲市場で行われ、大間産のクロマグロが1億1424万円の最高値で競り落とされました。大間産のマグロが最高値となるのは、これで13年連続となりました。
5日午前5時過ぎ、東京の豊洲市場で行われた初競り。多くのマグロが並ぶなか、最高値がついた「一番マグロ」は大間町の漁師・菊池正義さんと正真さん親子が大晦日に尻屋崎沖で釣り上げた238キロのクロマグロでした。
落札価格は1億1424万円、寿司店などを経営する「ONODERA GROUP」と仲卸業者「やま幸」が共同で競り落としました。
「鮨銀座おのでら」坂上暁史・括総料理長
「年明け、悲しいニュースは続きましたけれども、我々飲食でできる限り、元気づけられればと思って競りに臨みました」
2020年以来、4年ぶりの1億円超えに釣り上げた菊池さんは驚きと喜びを語りました。
一番マグロ漁師・菊池正義さん
「選ばれたのもびっくりしたけど、値段もびっくりした。ここ何年かそういう値段はなかった。まさかと思って、びっくり」
菊池さん親子は2023年まで最高値に次ぐ「二番マグロ」が2年続いていて、今回、初めて悲願であった一番マグロとなりました。
一番マグロ漁師・菊池正義さん
「「みんなそこ(一番マグロ)は狙っているけど、なかなか簡単に釣れるものではないし、運が良かった。釣り上げたときはもしかしてこれいけるのじゃないと言っていた。きょうじゃない。(漁師を)やっていてよかったなと思うのは」
菊池さんの息子・正真さん
「初競りに向けて意識していく中で、誰しもが200kg以上のマグロを取りたいと思っている中で、それに選んでもらえたことが光栄だと思います」
マグロの町・大間町に届いた吉報に大間町の野崎尚文町長は…。
大間町・野崎尚文町長
「一番マグロがまた取れたというのは、町民が大間まぐろのブランドは崩されていないんだという感覚を持ったと思う」
大間まぐろが初競りで最高値を獲得するのは13年連続。「大間まぐろ」のブランドがあるからこそ、漁業者たちにはマグロにかける思いがあります。
菊池さんの息子・正真さん
「大間のマグロってやっぱりブランド化されててその中で年々自分らみたいな若い世代も、処置とか処理とか、そういうのにも気をつけてやってるので、どういう過程で美味しくなってるのかっていうのは味わってもらいたいです」
一番マグロ漁師・菊池正義さん
「俺だけじゃなくて、ほかの漁師も大間から一番マグロを出すというのは続けていきたいと思っている」
菊池さんが釣り上げたマグロは、競り落とした寿司店に運ばれ、一番マグロを待ちわびていた客に提供されました。