自動車の認証試験を巡る不正で、ダイハツ工業は国内外で生産している全車種の出荷を停止すると発表しています。ダイハツ車の寄贈を受ける予定だった産業人材育成センターは、寄贈式の延期を発表しました。

鳥取県米子市にある公共職業訓練を行う鳥取県立産業人材育成センターは、鳥取ダイハツ販売から教材車両の寄贈を受ける予定でしたが、出荷停止などの状況を考慮し、寄贈式の日程を延期すると発表しました。

延期になったのは、鳥取ダイハツ販売から県立産業人材育成センター米子校への教材車両の寄贈式で、教材車両は、自動車整備科第1実習場で使われる予定でした。

県立産業人材育成センター米子校によりますと、寄贈式の日程は12月25日でしたが、ダイハツ工業の全車種出荷停止などの状況を考慮し、寄贈を予定していた鳥取ダイハツ販売と話し合いを行った結果、延期にしたということです。

寄贈予定の車の車種は「ダイハツハイゼットトラック(型式S500P-TMRF)」で、後輪が軸となる車両の構造を知るための実習授業などで使用される予定でした。

これまでにも県立産業人材育成センター米子校は、鳥取ダイハツ販売からスポーツカー、「コペン」1台の寄贈を受けていて、エンジンの分解などの実習授業で使用しているということです。

延期された寄贈式の日程はまだ決まっておらず、県立産業人材育成センター米子校は、時間をおいて、改めて寄贈日程を調整していきたいとしています。

米子校の担当者は、「ダイハツの不正は全国ニュースで見て驚きました。今後どうなるのか気になるところではありますが、静観していきたいです。今回は延期という形なので、話が切れたというわけではなく、これからも鳥取ダイハツ販売とは協力関係を保ちながら、自動車整備士の育成に取り組んでいきたいです」とコメントしています。