北陸病院・吉田光宏院長:
「あくまで認知症になる前ぐらいのレベルのところの人のお薬なんで実際、受けられるとこまでたどり着けるのは、一、二割っていう。アルツハイマー型、物忘れがある人の一、二割ぐらいかなっていう」

投与の対象となるのはアルツハイマー病の原因物質とされる「アミロイドβ」が脳内に蓄積していることが確認された早期の患者だけです。さらにレカネマブを扱うことができる医療機関は、MRIが整備され専門医が2名以上いるなど条件をクリアした医療機関に限られています。

北陸病院・吉田光宏院長:
「発売されてすぐ使える施設は相当限られているんじゃないかと思う。薬の治験をやっていた病院とかじゃないと難しいんじゃないか」


また、副作用については…。

北陸病院・吉田光宏院長:
「脳がむくむとかですね、あともうちょっと進むと出血するみたいなケースもあるということと、稀にアレルギー反応を起こして喘息みたいなことになったりとかということもあるので、その辺が課題ですかね」「せっかく物忘れを直そうと思ったのにもっとひどいことになる人も出てくると思うのでその体制は整えないといけない」

現在は原因物質とされる「アミロイドβ」の蓄積が確認されても、もの忘れなどの症状がなければレカネマブの投与対象とはなりませんが、吉田院長は今後の広がりに期待を寄せています。

北陸病院・吉田光宏院長:
「今は軽く物忘れとかがないと使えない。(アミロイドが見つかっても)正常な人は適応になっていないので、心配するだけになっている。今、正常の治験がされているので、正常の人でやって効果があるということになれば、多分、症状のない人で、発症を遅らせるとかということが証明できれば、そうするとアミロイドがあって、症状がない人に使っていくという方向に向かっていくんじゃないですかね」