日本では、あすからASEAN=東南アジア諸国連合との交流50年に合わせた特別首脳会議が開かれます。混乱が続くミャンマー情勢は焦点のひとつですが、日本のNPOが続ける支援の現場を取材しました。
2年前の軍事クーデターから混乱が続くミャンマー。民主派は抵抗を続け、今年10月以降は少数民族の武装勢力と共闘し、全土で軍への攻勢を強めていますが、市民の犠牲は増える一方です。
東京で暮らす在日ミャンマー人、ルインさんは日本留学中にクーデターが起き、帰国できていません。
在日ミャンマー人 ルインさん
「帰りたいですね、帰れるなら。今も帰りたいですよ」
母国の状況に心を痛めていますが、特に気がかりなのは、いとこが避難民となっていること。
在日ミャンマー人 ルインさん
「危険ですね。分からないけど、死ぬかもしれないし。心配ですね、いろいろ。心配しています」
ルインさんのいとこはタイ西部の国境地帯にいました。クーデター前は民主派の政党で活動していましたが、軍に命を狙われて国内を転々とし、去年4月、タイ側へと逃れました。職を失った今、ほかのミャンマー人たちと一緒にきのこを生産しています。
記者
「日光を遮ったこちらの小屋で温度などを管理しながらきのこを栽培していまして、たくさんの菌床が並んでいます」
きのこ生産に必要な土地や設備などは、日本のNPO法人が支援したものです。
多いときで1日に60キロ近くを出荷、日本円で月に15万円以上の収入が得られるようになり、ルインさんのいとこは「今は安定している」と話しました。
ルインさんのいとこ
「最初の4、5か月はどうしたらいいか分からず、とても不安でしたが、日本のNPOが資金などを援助をしてくれたおかげで、今は安定した生活を送ることができています」
避難民たちの「きのこ」は、タイの首都バンコクにある一部の日本食店も仕入れていました。
日本食店 内川智貴オーナー
「うちの従業員たちは半分以上がミャンマー人なので、僕らも手伝ってもらっている分、何か恩返しができたら」
日本のNPOはタイの国境地帯でミャンマーの民主派や避難民を支援。タイ政府などの理解も得ながら、これまでに800人が農業で自立できるよう後押しを続け、日本政府も今年度から、およそ3億円の事業資金の提供を決定しました。
NPO「GMC」 井本勝幸 副理事
「現状、軍事政権が牛耳った形ですけれども、まだ先がどうなるか分かりません。そういう中で民主派側にも何らかの手を差し伸べ、理解を得ていく」
ただ、ミャンマー情勢をめぐり、ASEAN主導の和平計画はほとんど進展していません。
一方、中国は軍と武装勢力を仲介し「一時停戦で合意した」としていますが、今も戦闘は続いているとみられます。
ミャンマーと歴史的つながりの深い日本があすからの特別首脳会議で事態の打開に向け議論をリードできるのか、注目されます。
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