都道府県警の中で鑑識捜査員の数が少ない岩手県警が8日、鑑識を専門としない警察官の技術の向上を目的とした競技会を開きました。

競技会は岩手警察署を除く岩手県内15の警察署から42人が出場しました。競技は勤務する人が少ない夜間の当直時間帯に飲食店で無銭飲食の詐欺事件が発生した想定で行われました。審査項目は現場を目で確認し状況を把握する技術と被害者からの証言を的確に聞き取る技術、それに、現場の写真の撮影や指紋・足跡を正確に採取する技術の3点です。警察官は店員役とコミュニケーションをとりながら、犯人が使ったコップやメニュー表の指紋、それに現場に残された足跡などを丁寧に採取していました。

(出場した警察官)
「自分たちよりも刑事課の方々がやるものだったので、経験がそこまでないことをやらせてもらったので、すごくいい経験になりました」

(岩手県警本部鑑識課 山田健司企画指導補佐)
「(岩手県警の鑑識官数が)少ないというのが数字を見ても明らかですので、そういった意味では(専門以外の警察官にも)鑑識技術を習得してほしい」

出場者は初動捜査で重要な鑑識技術の向上を図ろうと真剣な表情で取り組んでいました。