岩手県奥州市の黒石寺で開かれてきた伝統の蘇民祭が、来年2月を最後に取りやめとなることが決まりました。担い手不足が理由で、1000年以上の歴史に幕を閉じます。

黒石寺の藤波大吾住職が5日に会見をして、黒石寺蘇民祭を来年2月に開催の開催を最後に再来年以降は執り行わないことを発表しました。黒石寺の蘇民祭は下帯姿の男たちが五穀豊穣などを願って蘇民袋を取り合うもので、1000年以上の歴史があるとされています。開催取り止めの理由について藤波住職は「祭りの準備を行う関係者の高齢化と担い手不足により、祭りを継続していくことが困難になった」と説明しました。また同様の理由で今年度の蘇民祭では紫橙木登(ひたきのぼり)を行わないということです。黒石寺は旧正月の行事としての護摩祈祷(ごまきとう)などは今後も継続していき、地域に根付く薬師信仰をつないでいくよう努めるとしています。

黒石寺の蘇民祭は2008年、祭りを告知するポスターをめぐって騒動がありました。奥州市から全国の主要駅への掲示を求められたJRが、ポスターのデザインが過激だとして「デザインを変えない限り、公共の場である駅には掲示できない」と回答したため、市が駅への掲示を断念していました。