夏の高校野球岡山大会で注目校のひとつは、創志学園です。創部からわずか12年の間に甲子園出場は春夏あわせて5回。多数のプロ野球選手も輩出する全国屈指の強豪校を作り上げたのが、長澤宏行監督です。

長澤監督は、この夏を最後に勇退を決めています。ナインが誓うのは「監督を日本一の監督に」です。

(横井寿海主将)
「一個一個、細かい部分を見逃さずに全員で声をかけてしっかりやっていこう!」

(部員)
「はい!」

今や誰もが認める岡山の強豪校、創志学園。春の岡山県大会優勝、更には中国大会制覇。優勝候補の筆頭に挙げられる夏の県大会に、ナインは強い決意とともに臨みます。

(横井寿海主将)
「2年連続同じ状況で迎えていて、去年はそれで夏負けているので気を引き締めてもう一回やっていこうと。最後の夏、監督さんを日本一の監督にしたい」

掲げるのは「監督とともに甲子園優勝」。この夏を最後に、長澤宏行監督の退任が決まっています。

(長澤宏行監督)
「野球から学ぶものもあるし、それをまた野球にいかして野球で勝たないといけないからね。頑張ってやろう」

2010年4月、創部とともに野球部の監督に就任した長澤監督です。創部1年たらずで創志の名を甲子園に轟かせました。

(野山慎介主将(当時))
「全身全霊で正々堂々とプレーすることを誓います」

12年間で春夏合わせて5回の甲子園出場。さらにもう一度、創志学園の名を背負ってあの舞台を目指します。

(長澤宏行監督)
「やっぱり『生徒とともに』ってことじゃないですかね。最後の試合も同じように、創志学園として戦っていきたい」

(打球音)
「カキーン!」

岡山大会屈指の好投手 サイドスローの岡村洸太郎選手

長澤監督と一緒に甲子園へ…決め球は146キロのストレート。エースは岡村洸太郎選手です。

(岡村洸太郎選手)
「監督に任されているので、しっかり試合で抑えて勝って結果を出していかないと。背番号1番を背負っている責任でもあると思うので。夏は全員で優勝できるようにやっていきたい」

攻撃の要は4番の金田恭汰選手。監督の言葉が支えとなりました。

(金田恭汰選手)
「監督さんが『お前ならできる』と常に言ってくださって、それを自信につなげてやってこられました。自分の一振りでチームの勝利に貢献できるようにやっていきたい」

甲子園、そして日本一へ…名将、最後の夏が始まります。

(長澤宏行監督)
「岡山は本当にいい思い出ばかり。負けたときも勝ったときも、優しく皆さん応援してくださったので、『これからの岡山に何か残せるような試合』をしていきたい」

(横井寿海主将)
「監督さんの想いを追い越すくらい自分たちが覇気を出して、1日1日大切にしながら一戦ずつ全員で勝ちをとりにいきたい」

一番長い夏を監督と過ごしたい。創志学園は2回戦からの登場で、7月14日、金光学園と笠岡商業の勝者と対戦します。