甲府市の夫婦を殺害し住宅に放火したなどとされる当時19歳の男の裁判で、検察は夫婦の長女が裁判前の聞き取りで「恐怖感が消えることは一生ない」「私が犯人と知り合ったことで起きた事件で自分だけが死ねばよかった」と切実な苦しみを伝えていたことを明らかにしました。

事件現場 2021年10月 甲府市

甲府市の遠藤裕喜被告は19歳だった2021年10月、甲府市の住宅に侵入し夫婦を刃物で刺して殺害し住宅を全焼させたなどとして、殺人や放火など4つの罪に問われています。

27日の裁判で検察側は、裁判の約2か月前に聞き取った被害者夫婦の長女の調書を読み上げました。

長女は「私が交際を断ったことで家族を狙ったとしか考えられない」「私が犯人と知り合ったことで起きた事件なので自分だけが死ねばよかった」と切実な苦しみを説明しました。

また「私や妹から恐怖感が消えることは一生ない」とし、「安心して過ごせるよう絶対に外に出てこられない刑事罰をお願いします」と処罰感情を話したことを明らかにしました。

なお、28日の裁判は弁護側の要求で被告人質問が行われる予定です。