夫婦を殺害し住宅に放火したなどとされる当時19歳の男の裁判で、検察は夫婦の次女の「外に出てくる可能性があるなら死刑を望みます」とする供述調書を読みあげました。
遺族の処罰感情が明らかになったのは初めてです。

甲府市の遠藤裕喜被告は19歳だった2021年10月、甲府市の住宅に侵入し夫婦を刃物で刺して殺害し次女をナタで叩きつけて けがをさせた上、住宅に放火したとして殺人などの罪に問われています。
24日の裁判で検察側は事件後に夫婦の長女と次女は県外の伯母のもとで保護され、精神科に通院していることを明らかにしました。
そして今年8月の次女の供述調書を読み上げ、「夜になると玄関と家中の窓の鍵がかかっているかを伯母と確認するも、大きな物音や男の人の声などが聞こえると不安になってしまう」と話しました。

そして裁判官に対しては「姉と私が安心して生きられるようにしてほしい。無期懲役でも外に出てくる可能性があるなら死刑を望みます」と話していたということです。

遺族の処罰感情が明らかになったのは初めてです。

姉妹を診察している医師によりますと2人はPTSD=心的外傷後ストレス障害と診断され、次女は事件直後程度は重度とされていました。
次回の裁判は11月27日に行われます。