パレスチナ自治区ガザで、イスラム組織ハマスに拘束されている人質の解放と戦闘の一時停止に向けた交渉案について、イスラエル政府が開いた臨時の閣議でさきほど、了承されたことが明らかになりました。

イスラエルのネタニヤフ首相は、人質の解放交渉をめぐって開かれた臨時閣議の冒頭で「我々は難しい決断を迫られているが、正しい決断だ」と述べ、閣僚らに対し交渉案への理解を求めました。

ただ、その後はハマスの掃討と人質全員の奪還のため、再び戦闘を続けると強調しています。

ネタニヤフ首相
「戦争には段階があり、人質の奪還にも段階がある。しかし、我々は完全に勝利するまで、人質全員を取り戻すまで戦争を続ける」

イスラエル政府によりますと、臨時閣議などを経て、現地時間22日未明、人質解放と戦闘停止の交渉案について合意することで了承したことを明らかにしました。

合意した内容では、子どもと女性の人質少なくとも50人を解放することを条件に、4日間戦闘を一時停止するもので、さらに10人の人質が解放されるごとに戦闘停止が1日追加されるということです。

また、イスラエルメディアによりますと、この合意にはイスラエルが拘束するパレスチナ人の女性や子ども150人の解放も含まれるということです。

一方、ロイター通信によりますと、ハマスもイスラエルの刑務所からパレスチナ人を解放する代わりに、ガザからおよそ50人の人質を解放することに合意したと発表しました。

早ければ23日から開始されると報じているメディアもあり、今後、合意内容については交渉を仲介するカタールが明らかにするとみられています。