新潟市の地下街・西堀ローサを運営する『新潟地下開発』が、2025年10月までの会社解散を決定した後初めてとなる「テナント向けの説明会」を21日に開きました。

【新潟地下開発 岡澤修社長】
「これに至る経緯を皆さまに説明させていただきます…」


非公開で行われた説明会で、解散のいきさつとともに、2025年3月ごろまでのテナントの撤退について説明したということです。

説明会にはテナントオーナーらおよそ20人が参加しましたが、受け止め方はさまざまでした。

西堀ローサで10年以上営業してきたテナントは…

【フロアブティック 伊藤優美子さん】
「もうね頭が真っ白で何にも考えられない。頭の整理がつかない。1年半ってあっという間じゃないですか…。実際どうするかまだ決まっていない状態なので、新しい場所で店を構えられるかどうか…」


中古CDやレコードを扱う「キングコング」は、これまで2回場所を変えながらも古町でずっと営業を続けてきました。
大量の商品を保管できる物件をこれから探し始めるそうです。

【KINGKONG 小池克也オーナー】
「1年半あるので、まだマシかなって。カミ―ノの時は1週間しかなかったですし、今回は撤退まで余裕を持って行動できるのがありがたい」
「ローサのレトロ感が好きなんです。非常に寂しいですけれど、新しい場所を探して店は続けていく…」


複数のオーナーによりますと、説明会では「テナント移転する際の費用を補助してもらえないか」という意見も出たそうですが…

【新潟地下開発 金子正夫営業開発部長】
「補助したいのはやまやまなんですが、キャッシュフローの環境を見ながら、どこまでできるのかなって…」

「いつ撤退するか」は、各テナントに委ねられているそうです。

【タオル専門店・ラビック 折笠雄司代表】
「一つ一つ明かりが消えていったら、本当に寂しいかたちになる。最後まで営業したいけれど…、私の場所だけになっちゃうとそれは悲しいからね、どうしよう」

“運営会社解散へ”というニュースを見て急いで駆けつけたというお客さんの姿もあって、テナントオーナーは、『西堀ROSA』に刻まれたきた“歴史”を改めて感じていました。

【タオル専門店・ラビック 折笠雄司代表】
「うちのタオルばっかりというお客も多いから、そういう方に何か残るような形になんとかしたい…」

テナントが抜けた後の活用法について『新潟地下開発』では、新潟市と協議をしているものの「全くの未定」としています。

【新潟地下開発 金子正夫営業開発部長】
「お客様に迷惑をかけちゃったなって…。まだ1年半ありますから、奇跡が起きないかなって…」

新潟地下開発によりますと、これまで東京都内の大規模事業者や新潟県内の事業者に西堀ローサの活用を打診したことがあるそうですが、全て断られたそうです。

1年半後、この地下空間はどうなっているのでしょうか…。