
福山地方卸売市場に出荷されたシロギスが福山市内の寿司店「魚勝」に運び込まれました。
職人
「ぬるぬる。沖縄のじゃけえのう。ちいとぬきいところで、身が弱いかもしれんけど、脂のっとるぞ」

いよいよ客の口に入る時が来ました。さばいただけでもシロギスの脂の乗りのよさが伝わってくるようです。提供されたのは塩焼き・天ぷら・握りの3品です。
食べた人たち
「適度な歯ごたえと甘みがあっておいしいですね」
「甘みがありますね」
「もう少しやせているのが多いじゃないですか、天然のキスって。身がすごくふっくらしている感じがあって、ふわふわでおいしいです」
「キスはこの辺りはよく取れるんですか」
魚勝 豊田健路 会長
「ここら辺も揚がるのは揚がるけど、今、入ってくるのは山陰が多いねえ。大きいサイズがおらんから、なかなか」
「これが安定して入れば使い勝手も良いし」
養殖シロギスの出荷はまだ始まったばかり、2025年3月には10万尾の出荷目標を立てています。

クラハシ 倉橋彩子 専務
「構想から初出荷に至るまで決して順風満帆とは言えなかったので、特に作業をしてくれている若い社員たちに対しても非常に励みになると思いますし、なにより福山大学の先生方、福山大学にも少しご恩返しができたのかなという思いでいっぱいです」
気候変動などで漁獲に変化が見られる昨今。かつて食べられていた魚が食べられなくなる時代になりつつある中で、クラハシや福山大学の取り組みはわたしたちの食文化を守っています。