国の誤った隔離政策で差別や偏見にさらされたハンセン病問題について知り、理解を深めようという取り組みです。岡山県瀬戸内市にある国のハンセン病療養所・長島愛生園を中学生が訪れました。

(日生中学校 久次博文教頭)「教科書では分からないこと。インターネットで調べても感じないこの風とか空気とか。約100年前の話なんだけど、それを想像するってところがとても大事。いろんな思いで虫明の港から船でくる。お別れの場所がここ」

社会から強制的に隔離された「収容桟橋」の前で差別・偏見の歴史を学びます。

備前市の日生中学校の生徒21人が、瀬戸内市にある国のハンセン病療養所・長島愛生園で行われたフィールドワークです。ハンセン病問題について理解を深めてもらおうと、日生中学校では数年前から地域学習の一環で療養所を訪れています。

生徒たちは、「消毒風呂」や「監房」を見学。

国の誤った政策によって入所者が強いられた「負の歴史」を学び、同じ過ちを繰り返さないために何ができるかを考えました。

(日生中学校3年生)「起きた事実と、これからどうしていかなくてはいけないかということを自分で考えて。それを後世に伝えていく」

今後、生徒たちはハンセン病について学んだことをパネルにまとめ、地元の公民館で啓発活動を行うことにしています。