福島県大熊町の帰還困難区域のうち、JR大野駅周辺の特定復興再生拠点で30日、避難指示が解除されました。

住民の帰還を前提にした解除は2例目で、原発が立地する自治体では初めてです。住民からは解除を歓迎する一方で「長すぎた」と複雑な胸の内を明かしました。


伏見明義さん「解除したって部分ではやっぱり、復興が前に進んでいるって感じはしますけど、長すぎ、もう11歳なんぼも年とっちゃって」

複雑な胸の内を話すのは、大熊町出身で、現在は町の災害公営住宅に住む伏見明義さんと妻の照さんです。伏見さんの自宅は、避難指示が解除された復興再生拠点内にあり、現在は災害公営住宅と自宅を行き来する生活を続けています。

帰還に向けた準備を進めてきた伏見さん。去年、10年ぶりに自宅の電気が復旧しました。

伏見さん「電気来ただけで明るくなった気がするね。心の中というか胸の中にあった電気もついたような気がするね」


その後水道も復旧し、伏見さん夫婦は、今年中にも、復興拠点内にある自宅に戻って生活したいと考えています。一方、復興再生拠点内では町への帰還に向け「変化」が起きていると話します。

伏見さん「きのうも夜回ったんだけど、今まで灯りがついてない家が点いていたの。ああいうの見ると何か感じるものがあるよね。みんなどんな思いをして帰ってきているんだかわからないけど、やっぱり大熊町を捨てられない人たちがいるんだやっぱり」