クマによる人的被害をめぐって北海道や東北地方の知事らが農林水産省を訪れ、クマを指定管理鳥獣に追加することなどを要請しました。また、クマの捕獲で自治体にクレームが相次いでいることを受けて国としても「クマ捕獲の必要性をしっかり伝えて欲しい」と求めました。

北海道東北地方知事会 達増拓也会長
「今年はクマによる被害が特に北海道・東北で顕著で、秋田県では異常な増え方を示し、岩手でもかなりの増え方を示しているところ」

北海道東北地方知事会の会長をつとめる岩手県の達増知事らは、鈴木農林水産副大臣と面会し、クマ対策への支援を緊急要請しました。

具体的には、▼国の交付金を使って駆除ができる指定管理鳥獣にクマを追加することを求めたほか、▼自治体のクマ対策を財政と技術の両面から支援すること、▼住宅周辺での猟銃の使用基準を明確化することなどを求めました。

また、クマを捕獲することについて自治体などに批判の電話が殺到して業務に支障が出ていることについて、達増会長は「クマ危険性は人の命に関わる」と説明。そのうえで、「国から広く国民に知らせてほしい」と述べ、正しい知識を伝えることの必要性を強調しました。