中国の王文濤商務相は10日、EU=ヨーロッパ連合の執行機関、EU委員会のブルトン委員と北京で会談し、中国製の電気自動車に対する補助金調査に懸念を示しました。

中国商務省によりますと、王文濤商務相はブルトン委員との会談で、「今年に入ってから、中国とEUは頻繁にハイレベルの交流を行っており、双方の政治的信頼は高まっている。中国はEU側と各分野で実務協力を深めていきたい」と述べました。

一方で、EU委員会が域内に輸入される中国製の電気自動車に中国当局が不当な補助金支援を行っていないか調査していることや、5G通信システムについて中国企業の参入を制限していることに対し、懸念を表明。

王氏は、EU側に「WTOのルールと公正な競争の精神を遵守するべきだ」と主張したということです。

これに対し、ブルトン氏は「双方は意見の相違があるものの、多くの分野で互恵的な協力ができると考えている」と述べ、中国側と意思疎通を強化して、安定したサプライチェーンの構築に協力していく考えを示しました。