人体への影響が指摘されている有機フッ素化合物が、熊本市を流れる井芹川(いせりがわ)から検出されたことが、京都大学などの調査で分かりました。

熊本市が9日(木)から調査を始めています。

京都大学によりますと、調査は今年8月と9月に熊本市を流れる井芹川と坪井川(つぼいがわ)で水を採取して行いました。

その結果、井芹川で調査した18か所のうち、上流から中流の約6.4キロの7か所で、国が暫定的に定めた指針値の“50ナノグラム”を上回ったということです。

このうち最も濃度が高かったのは、JR植木駅に近い熊本市北区の鐙田橋(あぶみだばし)付近で、73.62ナノグラムが検出されました。

これを受け熊本市も井芹川と坪井川で9日(木)から調査を始めており、熊本市の担当者は「分析を進め、結果次第で国などと協議をしたい」と話しています。

調査した京都大学の原田准教授は「発生源に近い場所では農地の土壌への影響も懸念されるため、まずは発生源の特定を急ぐべきだ」と話しています。