イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が始まって以降、アメリカではパレスチナを支持する学生の運動が広がっています。その先駆けとなったのは名門・ハーバード大学。大学内での分断を取材しました。
イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が始まって以降、全米のキャンパスの内外で広がるのはパレスチナを支持する学生の運動です。
「(イスラエルは)恥を知れ!」
一部の学生はハマスに捕らえられた人質の解放を訴えるポスターをはがすなど、行き過ぎた行為も。
全米で広がる学生の運動。その先駆けとなったのは名門・ハーバード大学です。
ハマスがイスラエルへの戦闘を開始した翌日、学生団体が連名で「責任はイスラエルにある」との声明を発表しました。
(仮)エイミーさん
「暴力は10月7日に始まったのではなく、ガザなどでずっと続いているという背景を説明したのです」
大学内では連日、パレスチナの解放を求める集会が開催され、緊張が高まります。こうした中、イスラエル出身の学生らは…
マヤさん
「(ハマスの)攻撃が始まって2週間は授業に行けませんでした。受け入れられていないと感じたので」
チャーリーさん
「ユダヤ人がハマスに明らかに奇襲されたにもかかわらず、僕らはそれが恐ろしいことだと発言することさえもできない雰囲気でした。残念でした」
しかし、パレスチナを支持する学生たちにも逆風が。一部のユダヤ人の有力卒業生らが学生の声明に“猛反発”。関与した学生の自社への採用を断ると表明したのです。さらに…
(仮)エイミーさん
「私の顔写真を載せた車が大学周辺を走ったし、名前と個人情報、家族の情報が書かれたツイートも沢山されました」
学生たちは、いまこそ運動を加速すべきだと声を強める一方で、“大人”からの介入に萎縮する雰囲気もあります。
さらに、中東問題の複雑な背景を踏まえた会話ができておらず、互いを理解しにくい状況だといいます。
マヤさん
「学生はイスラエルかパレスチナ、どちらかの立場を取れと迫られているのです。みんなの得ている情報が偏っているため、意味のある意見交換ができていないと感じています」
本来、紛争があっても自由な議論を戦わせる場であるはずの大学に広がる窮屈な空気。いつまで続くのでしょうか。
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