■助かるための合言葉「UITEMATE」東日本大震災をきっかけに世界で認知

助かるためのキーワードは「UITEMATE(ウイテマテ)」。東日本大震災の津波被害をきっかけに国際的に認知された合言葉です。では、もしものときに実際に“浮いて待つ”には、どうすればいいのでしょうか。子どもたちに「UITEMATE」の実践方法を教えている富山市のスイミングスクールで、“浮いて待つ”ポイントを聞きました。

衣服やクツは“浮き”がわりなので「身につけたまま」

●JSSスイミングスクールの担当者:
「水に落ちてしまった時は▽あわてずに、まずは落ち着いてください。▽そのまま手と足を大きく広げて大の字になるようにします。▽息を大きく吸って、あごを少し上に上げる(上を見るようにすると、肺にしっかり空気が入るので浮き輪代わりになります)▽服やクツは“浮き”の代わりになるので、身につけたまま、おこなってください。▽ペットボトルなどがある場合は、胸に抱えると浮力が増すので助かりやすくなります」

注意するのは声を出さないこと。助けを呼ぼうと声を出すと、肺の中の空気が減って浮力が下がり、身体が沈んでしまいます。

「UITEMATE」の実演 “大の字”になりアゴを少し上に向けると自然と顔が水面に出る
●JSSスイミングスクールの担当者:
「一人であれば助けを呼ぶことは大切なんですが、声を出す前に沈むって言う可能性もあります。まずは浮かんで、それから大きな声で助けを呼べば、見つけてもらえる可能性も高くなります。一番やっぱり自分の浮く姿勢を確保する、浮くことが1番大切です」

これは、万が一の時、救助が来るまで体力を保ち、生還するための知識であり技術です。まずは、ため池や水の近くでは遊ばない、救命胴衣を身に着けておくなど、事前の事故防止に十分注意を払ってください。