鳥取県が大学生や高校生に対し貸し付けた奨学金のうち、約1億5000万円が未返還となっていることが、県教育委員会のまとめで分かりました。

鳥取県は、経済的な理由や家庭の事情で、進学や学習の継続が難しい大学生や高校生を対象に奨学金を貸し付けています。

鳥取県教育委員会によりますと、2023年3月末時点で未返還となっている奨学金は、1億4919万円余りとなっていて、そのうち「鳥取県育英奨学資金」が8976万円あまり、2001年度に貸し付けが終了している「鳥取県進学奨励資金」が5942万円あまりとなっています。

鳥取県では、貸し付けが終了すると、借用証書などの返還方法を決める書類を提出してもらい、半年後から返還が始まることになっていますが、返還に応じない人もいて、ピークとなった2009年には、未返還額が約3億2000万円に達しました。

こうした中、県は、納付勧奨専門員の配置や債券回収の専門業者への委託などを行い回収を強化し、未返還額も年々減少しています。

県教育委員会では、今後もこうした回収強化策を継続していくとともに、より効果的に回収する方法を検討していきたいとしています。