沢村賞選考委員会は30日、優秀な先発完投型の投手に贈られる最高の名誉、沢村賞を発表。オリックスの山本由伸(25)が3年連続3度目の受賞となった。3年連続の受賞は1958年の金田正一さん以来、65年ぶり、史上2人目となる。
選考基準は「25登板以上」「10完投以上」「15勝以上」「勝率6割以上」「200投球回以上」「150奪三振以上」「防御率2.50以下」の7項目。今季の山本は23試合に先発登板し16勝(6敗)、防御率1.21、169奪三振、勝率.727をマーク。プロ野球史上初の3年連続投手“四冠”に輝き、選考基準の「15勝以上」「勝率6割以上」「150奪三振以上」「防御率2.50以下」の4項目をクリアした。
選考委員長の堀内恒夫氏(75)は「今年の選考は1時間近くかかりました。DeNAの東(16勝)と悩んだ。ダブル受賞ということも話題になりましたが、山本くんの方がやっぱり成績的にはナンバーワンだろうと」選考の理由を語った。
金田さん以来の3年連続については「3年連続はね、すごいことなんですよ。やっかみですよね僕らもね(苦笑い)。僕らもそんなに連続で取ったこともないし。だけどね、やっぱりねそれに値する数字でないと選べない。僕は立派だと思いますよ。誇りを持ってほしいし、日本を代表するピッチャーだと思ってますから」と冗談を交えながら褒めたたえた。
山本は今季、9月9日のロッテ戦で1941年以来、82年ぶり、戦後では初めてとなる2年連続のノーヒットノーラン達成。優勝争いの中、好成績を残してチームのリーグ3連覇に貢献した。
受賞を受け「賞の中でも唯一、今まで活躍してこられた大先輩の方に選んでいただける賞なので、すごく嬉しく思いますし、もっともっと努力を重ねていきたいなと心から思います」と山本。「今年もノーヒットノーランを達成することができたので、あの1勝はすごく喜びが大きかったですし、印象に残ってる1勝かなと思います。やっぱり戦後初とかそういった記録になると嬉しさはやっぱり大きいですね」と笑顔を見せた。
3年連続の快挙にも「(今季は)いいとこも出ましたし、悪いとこも出ました。やっぱり反省する点がたくさんあったので、また頑張りたいと、本当にそういう気持ちですね」と話し、気を引き締めた。
今オフにはポスティングでのメジャー挑戦もささやかれており、日本球界最高投手の今後の去就が注目される。














