弘法大師・空海が中国から持ち帰った密教の教えを、絵で表現したのが曼荼羅です。江戸時代に描かれた2枚の曼荼羅が、来月(11月)7日から総本山善通寺で公開されます。御開帳を前に報道陣に撮影が許されました。

善通寺に保管されている両界曼荼羅図です。

縦横の長さが約4メートルという巨大な2枚の仏画です。曼荼羅図は空海が中国から持ち帰った密教の教えを絵にしたもので、今回公開されるのは江戸時代に描かれたものです。見どころは2枚合わせて1800体余りが描かれている様々な仏様の絵です。

(総本山善通寺宝物館 松原潔学芸員)「修行する時に仏さまを思い描いて、シンプルな状態の物を頭に入れて、それを自分で色を付けて仏様にしていく」

紫色の絹に金や銀を膠に混ぜた絵の具で描かれています。空海みずから監修した国宝の京都・神護寺の曼荼羅図を写したもので、空海生誕1250年行事の一つとして公開が決まりました。来月(11月)7日からの一般公開では善通寺の本尊・薬師如来像をはさむように掛けて、展示される予定です。

(総本山善通寺 菅智潤法主)「両界曼荼羅を見ると、真言密教の教えが詰まっている。貴重なお大師さまの息吹が感じられる曼荼羅をご覧いただきたい」

本尊と大曼荼羅が並べられるのは実に200年ぶりと言います。両界曼荼羅図の公開は、来月(11月)7日から12日までです。