後半区間で逆転できる候補はニトリ、ヤマダホールディングス、九電工、そして三井住友海上

4区(3.8km)はインターナショナル区間。距離は短いがタイム差が付くこともある。5000mのシーズンベストが一番良いのは、コモディイイダのM.アキドル(23)で14分48秒91。国際レベルのスピードを見せてくれそうだ。

上位候補ではニトリのE.ムソニ(21)が全日本実業団陸上5000m2位、ヤマダホールディングスのS.カモソ(18)が同大会3位。ヤマダホールディングスは3区の筒井、ニトリも3区の古川瑠音(22)までの順位次第では、トップ争いに加わることができる。

九電工のJ.キプケモイ(29)は全日本実業団陸上5000mで6位。トップに立てないまでも3区までの流れを維持することで、5区での逆転につなげたい。
5区(10.4km)は九電工が、前回区間賞の逸木を今年も配置した。前回は区間2位に22秒差をつけ、調子が良かったとは言えないが、パリ五輪マラソン代表となる鈴木優花(24、第一生命グループ)を逆転した。

10000mの上原美幸(27、鹿児島銀行)、マラソンの中野円花(32、岩谷産業)と日本代表経験者が起用されているが、シーズンベストを見ると今季は苦しい。九電工が4区までで30秒以内の差なら、5区でトップに立つのではないか。
その他の選手では前回3区区間3位の棚池穂乃香(26、大塚製薬)、2月の全日本実業団ハーフマラソン日本人トップの𠮷薗栞(24、天満屋)らが、区間争いで逸木にどこまで迫ることができるか。

6区(6.695km)ではプリンセス駅伝過去8回中、2回しか逆転劇は起きていない。しかし昨年のパナソニックが、九電工を逆転して6秒差をつけたのは記憶に新しい。
悔しい思いをした九電工は、5区でトップに立ったとしたら、今年は何としても逃げ切りたい。

九電工を逆転するとしたら三井住友海上か。アンカーの松田杏奈(29)は今年2度のマラソンを走り、ともに2時間30分を切っていない。だが5000mの自己記録は15分35秒13と、この区間では15分33秒29の三原梓(ルートインホテルズ)とともに速い。今季の成績を見ると2人ともその走りは難しいが、特に松田は先頭選手が見えていれば本来のスピードを発揮するだろう。

持ち記録や過去の実績では九電工と三井住友海上が2強と言えるが、上位の流れに乗った選手が想定以上の走りをするのが駅伝である。そして想定を下回ることもある。クイーンズ駅伝出場を目指す女子ランナーたちのドラマをしっかりと見届けたい。

(TEXT by 寺田辰朗 /フリーライター)

※写真は前年優勝のパナソニック