アメリカでおととし、映画の撮影中に実弾が発射され2人が死傷した事件で、検察は、銃を使用した俳優のアレック・ボールドウィンさんについて過失致死罪での訴追を一度は取り下げていましたが、銃の解析の結果、改めて訴追する方針であることが分かりました。

この事件はおととし10月、アメリカ西部ニューメキシコ州の映画の撮影現場で、ボールドウィンさんが使用していた小道具の銃から実弾が発射され、2人が死傷したものです。

ボールドウィンさんはかねてから、「引き金はひいていない」と主張。検察は過失致死罪でボールドウィンさんを訴追しましたが、銃が改造され、誤作動を起こした可能性があることを背景に、ことし4月、訴追を取り下げていました。

こうしたなか複数のアメリカメディアによりますと、専門家による銃の解析の結果、発砲されるには引き金が引かれる必要があったとして、検察がボールドウィンさんを改めて過失致死罪で訴追する方針であることが分かりました。

ボールドウィンさんの弁護士は「悲劇が誤った訴追に発展したのは、とても残念だ。法廷で主張していきたい」と話しているということです。