今年度から全国で始まった「部活動の地域移行」。福島県会津若松市は、県内の自治体の中でも先駆けて、おととしから地域移行に取り組んでいて、県外からも注目を集めています。
高橋広季アナウンサー「こちらの体育館では、会津若松市内の公立中学校のバスケ部が集まって合同で練習を行っています。教えているのは学校の先生ではありません」
15日の日曜日。市内7つの中学校からバスケットボール部員、およそ80人が集まりました。教えているのは、中学校の先生ではなく、外部からのコーチ。その様子を視察に訪れたのは、宮城や青森など、県外の5つの市の教育関係者です。
この練習会は、国が進める「部活動の地域移行」の一環です。「部活動の地域移行」とは、休日の部活動の運営を地域や民間に移すもので、今年度から全国で始まっています。少子化による生徒数の減少で、学校単位での活動が困難な競技が増えていることや指導する教員の負担が大きいことなど時代の変化に対応することが狙いです。
会津若松市は、国のモデル事業として県内の自治体の中で先駆けて、おととしから取り組んでいます。この日行われたバスケの合同練習会は今年度5回目。大学のバスケ部のコーチを招き、シュートの技術などを教わりました。
参加した中学生「普段、部活とかで教えてもらえないような技術を学べた」
参加した中学生「悩んでいたシュートフォームがきれいになって、シュートが入るようになって自信がついたのでとてもよかったです」
会津若松市の地域移行は、地域の競技団体などが運営の主体となって、14の競技と3つの団体で進められています。指導者には市から謝礼金が支払われる仕組みです。視察に訪れた、県外の教育関係者は…。
青森県八戸市教育委員会・寺井健司教育課長「子どもたちが目を輝かせながら聞いているなと。そういう環境が整えられているのがすごくいいなと感じました」
山梨市生涯学習課・樋川辰彦さん「実際、人数を見るとよくここまでもってくることができたなと驚きしかないですね」
練習場所の確保など課題もありますが、会津若松市では生徒の心身を育てる部活動を大切にしたいと話します。
会津若松市・室井照平市長「生徒さんからの要望、会場の手配等、課題はありますのでそれを乗り越えて、継続していくことが大事だと思います」
今後、各地で進められていく部活動の地域移行。現場の模索が始まっています。














