「痛い!」と大人たちが悲鳴を上げているとき、1人の男の子がマッカに挑みました。坂本悠仁(はると)くん(3)です。悠仁くんは、去年も祭りを訪れましたが、マッカを見ても泣きませんでした。

ことしもまたマッカと対面です。マッカが向かってくると、すぐに悠仁くんは持っていたおもちゃの刀を持って威勢よく構えます。しかし…

悠仁くん
「こわい~」

マッカのあまりの迫力にたまらず逃げ回ります。家族の後ろに隠れた悠仁くんですが、戻ってきてマッカに抱っこされ、涙を流すことなく握手を交わします。ことしも泣きませんでした。

この日、マッカは4時間にわたり走り続けました。小屋浦の秋祭りは2018年からの5年間、西日本豪雨やコロナの影響で規模を縮小しての開催となっていました。

小屋浦地区住民福祉協議会 出下一教 会長
「西日本豪雨災害から一部を中止にして、コロナでまた一部を中止にしていたが、6年ぶりに全部できるということで。特にきょうは子どもの歓声・泣き声・大人の笑い声が全部聞こえてきて、久しぶりに楽しい思いをした」

そして夜になると、頂載もみが行われ、大人20~30人が大きな神輿を境内まで担いでいきます。昼とはまた違った熱気に包まれます。

境内には祭り用にくじが用意され、地元の高校生がくじ巫女を務めました。さらに小学生たちが笛や太鼓に合わせて巫女舞を奉納しました。

訪れた家族
「災害の前よりもたくさんの人がいて、なんだかうれしい。みんなが戻ってきているような感じがする」

6年ぶりに完全復活した小屋浦の秋祭り。住民は「本当に本当の祭りができた」と喜んでいました。