広島県坂町小屋浦地区で「真っ赤な鬼」も出現する秋祭りが6年ぶりに「完全復活」しました。子どもたちの泣き声や大人たちの笑い声が街中に響きました。

街に響き渡る子どもたちの泣き声…。坂町・小屋浦地区で行われた秋祭りです。この祭りには、全身が真っ赤な鬼「マッカ」が登場します。そして、竹を持って走り回ります。

マッカに竹でたたかれると邪気が払われて、1年間、無病息災で過ごせるといわれています。それでも、子どもたちにとっては…。

子どもは泣いていますが、親にマッカのところへ連れて行かれます。いざ、マッカに抱っこされると…。

子ども
「いい子にします! いい子にします!」

さらに大声で泣きながら暴れます。

マッカから離れた後も、「いい子にしとったのに、マッカが抱っこしてきた…」と小さな声でつぶやいていました。

マッカに初めて会ったというこちらの子ども。お父さんに抱っこされていましたが、目からは大粒の涙が出ていました。「もう、やだ」――。マッカから離れてもなお、涙の勢いが収まりません。しかし…

子ども
― 来年もまたくる?
「うん」

かなり泣いていますが、来年もまた無病息災のために訪れてくれるそうです。

一方で、子どもたちには優しいマッカですが、大人には容赦ありません。竹をバットのように持ち、フルスイングします。周辺には御利益を受けた「良い音」が響きます。