大気の状態が不安定となった5日、富山県黒部市で竜巻が発生し、住宅の屋根が飛ばされるなどの被害が出ました。このあと再び大気の状態が不安定になる見込みで、5日夜遅くにかけて落雷や突風、急な強い雨に注意が必要です。
増山純也アナウンサー:「被害のあった現場です。住宅の屋根が電線にのっていて、当時の風の強さを物語っています」
5日午前10時25分ごろ、黒部市生地の住宅街で竜巻が発生。
住宅の屋根が飛ばされたり、窓ガラスが割れたり、電線が切れたりするなど、少なくとも建物6棟、車両2台に被害が出ました。


これまでのところけが人の情報は入っていません。
住民:「怖いですね。店に竜巻が落ちたのではないかと思って慌ててきた」
住民:「すごい風の音がして。その後にドカンと聞こえて。窓開けるとこういう状況になっていたのでびっくりしました」

富山地方気象台によりますと、5日の県内は低気圧から伸びる前線の影響で、大気の状態が非常に不安定となり、活発な積乱雲が発生したことで竜巻が発生。

その強さは最大瞬間風速およそ30メートルと推定されています。

一時、県全域に竜巻注意情報が発表されたほか、この影響で黒部市生地と生地芦崎のおよそ440戸で停電が発生しました。
この地域では2020年11月にも同様の被害があったといい住民からは嘆きの声が聞かれました。

泉田醤油店 泉田恒雄代表:「こっちは前飛んだところ。うーん。参ったわ。どうしよう」
こちらの醤油店では竜巻により工場の屋根が飛ばされました。
泉田さんの妻:「ただ普通に強い風が吹いているなっていうのではなくて。ゴーっていう音ですよね。それからドン。出てみたら自分の工場の屋根だったので。え?また飛んだっていう感じでした」

富山地方気象台は突風が起きた原因を調査するため調査班を現地に派遣しました。
富山地方気象台 田本嘉巳次長:「この下新川海岸というところは、これからの季節、突風が起きやすい地区にあたると思います。きょうも竜巻注意情報何本か出ておりますので出やすいところではあるかなと思います」
県内は、5日夜遅くにかけて寒気をともなった気圧の谷が通過し、再び大気の状態が不安定になる見込みで、落雷や突風、急な強い雨に注意が必要です。