長野県下條村は、村内の移動の足として活用してもらおうと、これまで高齢者や障がい者に限っていた無料の福祉バスの利用を、すべての人に拡大する取り組みを試験的に始めました。
下條村が運行する「福祉バス」。
村内のスーパーや病院、温泉施設などを回ります。
利用者:
「寒ければ温かくしてくれるし暑ければ涼しくしてくれてるし、本当に細かく回ってくれる」

これまでは65歳以上の高齢者や障がい者などが無料で利用していましたが、10月2日から年齢制限を試験的に撤廃。
観光客も含め誰でも無料で使えるようになりました。
さらに、「買い物弱者」対策として、商店や道の駅なども停留場所に追加しました。
利用者:
「私はこれがなかったら困ると思う。自分が車運転できないしお店も遠いし」
下條村福祉課 齋藤充(さいとうみつる)さん:
「高齢者や障がい者の方が中心になるとは思うが、バスに乗っていれば買い物にも行けたり、さまざまな用事を足せるかなと思う」
新たな支援はほかにも。

村外の高校に通う生徒を対象に、タクシーを使い、路線バスの停留所と自宅との間の無料送迎も始めました。
飯田市内の高校に通う細田明里(ほそだあかり)さん。
部活動で帰りが遅くなることが多く、これまではバス停から夜道を歩いて帰宅したり、両親に送迎を頼んだりしていました。

高校1年 細田明里さん:
「暗い時間にはすごくありがたいと思う。お母さんとかにも負担をかけていたと思うので軽減されたと思う」
いずれの取り組みも、村は、2024年3月までの実証実験としていて、2024年度にも本格運用する方針です。