赤字が続くJR芸備線の一部区間を巡り、JR西日本は沿線自治体などと存廃について話し合う「再構築協議会」の設置を国に要請しました。設置申請は全国初となります。

「再構築協議会」は、今月施行された改正法に基づき、事業者と自治体などが鉄道路線の存廃を含め協議する場で、

JR西日本は岡山県新見市の備中神代と広島県庄原市の備後庄原を結ぶ68.5キロの協議を要請しました。

(JR西日本)
「やはり地域の皆様方のニーズをしっかり捉えて、よりご利用していただきやすい地域公共交通の姿について議論をさせていただきたい」

JR芸備線は、現在利用者の減少で全ての区間で赤字が続いています。存廃を含めて議論したいJRと、利用促進を前提とする自治体の間で協議が行き詰まっていて、岡山県の伊原木知事は協議会が唯一の議論の場ではないとしながらも、国の関与については一定の理解を示しました。

(伊原木隆太岡山県知事)
「双方の立場がかなり大きく乖離している状態であれば、地元自治体とJRが話し合ってもなかなか納得のいく合意に達する見込みが低い」

また新見市の戎斉市長も今後、岡山県や他の沿線自治体と協議し対応したいとしています。

国は今後、自治体などに聞き取りを行い、協議会設置の必要性を判断するとみられています。