不穏な空気のなか、低迷する中国
習近平体制の中国で見られる不穏な動き。その一方で今、好調を続けてきた経済にも陰りが見え始めています…。

抗議する人「買った家を返せ」
警察官に抱えられ、排除される住民。
不動産不況が続く中国では、マンションが引き渡されないことに、大勢の人々が抗議の声をあげました。
警備員「写真を撮るな!」
また9月28日には、経営危機に陥った不動産大手「恒大集団」トップの許会長に捜査が及び、警察に拘束されたことが明らかになりました。
経済悪化の影響はあの構想にも影響が・・・

中国経済が減速する中、習近平氏の肝いりで推し進められてきた巨大経済圏構想「一帯一路」にも、ほろこびが…
イタリア・メローニ首相「欧州の中には一帯一路に加わっていなくても、我々よりも利益のある関係を中国と築いている国がある」

先月、G7で唯一、一帯一路参加国だったイタリアが「経済的恩恵が少ない」として離脱の検討へ舵を切ったのです。
いつも強気の中国が低姿勢、その訳は
そして、北京で今月開かれる、一帯一路の国際会議を前に、途上国との結束を強めるようとする動きがありました。

9月26日に行われた、中国の国際協力についての記者会見。王毅外相が 取り出したのは白書、表紙には「人類運命共同体」の文字が…。

王毅外相「人類運命共同体は団結し、美しい未来をつくることに重要な意義を持つ」
元々、習近平氏が提唱した「人類運命共同体」構想。白書では「各国が運命を共にする1隻の船に乗るべきだ」と、協力を訴えています。
富坂教授「中国は西側先進国との関係が良くない。これが伝染して、新興国・発展途上国にまで浸透してしまう。それを非常に警戒して、一緒に豊かになりましょうと改めて言った。相手によって顔が変わる。中国がどんどん発展していくと信じていた時代とは違う空気になっている」
次々と閣僚が姿を消す一方で、突然、国際協調を訴える中国。このところの動きは、一体何を意味するのでしょうか。
(「サンデーモーニング」2023年10月1日放送より)














