山口大学医学部の講師が、上司の教授から学内でパワハラを受けて精神的な苦痛を与えられたとして、教授や大学に損害賠償を求める訴えを起こしました。
訴えを起こしたのは、山口大学医学部の講師の女性です。
訴状によりますと、女性は2017年から2021年にかけて、60代の男性教授から「研究費をむだにしている」「大学院生レベルの研究だ」とほかの同僚の前で叱られるなどのハラスメントを受け、うつ病と診断されました。
大学の「ハラスメント防止・対策委員会」に相談し調査委員会が立ち上げられましたが、2022年、委員会は「不適切な言動はあったがハラスメントには該当しない」とする報告書をまとめました。
調査では女性への聞き取りが行われず適切な措置が執られなかったなどとして、女性は教授と大学に対して330万円の損害賠償を求めています。
これらの行為に関して労働基準監督署は今年(2023年)3月、「業務の目的を逸脱した精神的攻撃が複数回あった」と教授のパワハラを認め、労災に認定したということです。
山口大学は「訴状が届いていないので、回答は差し控える」とコメントしています。














